バイクを購入する際、バイクローン利用か一括購入はどちらにするべきか迷うこともあるでしょう。
多くの方がバイクローンの利便性に魅かれますが、一方で「バイクローンはやめたほうがいい」という意見も耳にします。
この記事では、バイクローンのシミュレーションを通して、ローンでの分割払いと一括払いの実質コストを比較し、どちらが有利かを検討します(金額を打ち込めるシミュレーターもあり)。
また、審査の甘いバイクローンが知りたい、バイクローンの審査落ちたといった悩みについても対応策を解説します。
バイクの購入を検討している方に、賢い選択をするための情報を提供します。
記事のポイント
- バイクローンの金利が一括払いと比べてどれくらい高くなるか
- バイクが壊れやすく修理費用が高くなるリスク
- 分割払いのメリットとデメリット
- ローンを利用しない方が良いケースとその対策
バイクローンを検討中?やめたほうがいいと言われる理由
バイクローンを利用しようと考えている方は、そのリスクやデメリットを理解することが重要です。特に、金利の負担や長期にわたる返済の影響を見逃してはいけません。
- 事故による廃車リスク:バイクローンの潜在的デメリット
- ローン会社やディーラー名義のバイクは完済まで売れない
- バイクローンの高い金利とその影響
- 頭金の設定:バイクローンで重要な初期投資
- バイクのローンのシミュレーション
- ローンの利用と信用情報の影響
- バイクローンと一括購入はどっちが得?
事故による廃車リスク:バイクローンの潜在的デメリット
バイクローンの潜在的なデメリットの一つとして、事故による廃車リスクが挙げられます。
バイクはその構造上、事故の際に大きなダメージを受けやすく、修理費用が高額になることが一般的です。
特に、フレームやエンジンなどの主要部品が損傷した場合、修理にかかる費用がバイクの現在価値を上回り、結果として廃車になるケースが多いのです。
このリスクは、バイクローンを利用している場合、特に重要な検討事項となります。
廃車になった場合でも、ローンの返済義務は残ります。
つまり、利用者は使用できなくなったバイクのローンを返済し続けることになります。
これは、バイクローンを組む際に十分考慮すべき重要なポイントです。
バイクローンを検討する際には、事故時のリスクと費用を考え、保険の選択も含めて慎重に判断することが求められます。
ローン会社やディーラー名義のバイクは完済まで売れない
バイクローンを利用して購入したバイクは、ローン会社やディーラーの名義になる場合があります。
これは、ローンの完済までバイクが担保として保持されることを意味します。
したがって、ローンが完済されるまでは、バイクの所有権はこれらの機関にあり、売却することはできません。
バイクローンを利用する際には、この点を十分理解し、将来的な売却計画も考慮に入れる必要があります。
バイクローンの高い金利とその影響
バイクローンの金利は一般的に高く設定されており、返済総額に大きく影響します。
例えば、金利が10%のローンを利用した場合、実際の返済額は本体価格よりもかなり高くなる可能性があります。
頭金の設定:バイクローンで重要な初期投資
バイクローンを利用する際、頭金の設定は重要な要素です。
頭金は、ローンを組む前にバイク購入費用の一部を自己資金で支払うことを意味します。
頭金を多く設定することには、複数のメリットがあります。
まず、頭金を支払うことで、ローンの総額を減らすことができます。
これにより、月々の返済額が減り、返済の負担が軽減されるため、返済計画を立てやすくなります。
また、ローンの総額が減ることで、支払う利息の総額も減少し、結果としてバイクの総コストを抑えることが可能です。
さらに、頭金を多くすることで、ローンの承認率が高まる可能性もあります。
金融機関は、借り手がある程度の自己資金を持っていることを好ましく思うため、頭金が多ければ多いほど、ローンの審査に通りやすくなる傾向があります。
適切な頭金の額を決定するには、自分の財務状況を考慮し、無理のない範囲で設定することが肝要です。
バイクの頭金は何割が適切?
バイクの頭金は、購入価格の10~20%程度が一般的です。
頭金なしでローンは組めますし、実際のところ頭金を入れない方も多く存在します。
ある調査では約35%の人がフルローンでバイクを購入していたようです。
参考:KATIX|バイクをローンで買うときの頭金について解説!相場や支払いタイミングはどうなってる?
バイクのローンのシミュレーション
バイクローンは現金払いに比べ支払い総額が高額になりますが、具体的にはどのくらい金額が変わるのでしょうか。
ローンの借入先としてはディーラーローン、銀行、信販系、消費者金融と様々ありますが、それぞれ金利は大きく異なります。
総額40万のバイクをローンで購入
40万円のバイクをローンで購入する場合、金利や返済期間によって返済額が大きく変わります。たとえば、4.5%の金利で3年間(36回)の返済期間の場合、月々の返済額は約1万1899円程度です。予算や返済計画に合わせた選択が求められます。
現金 | 銀行 | 信販 | |
---|---|---|---|
金利 | 0 | 4.5% | 10% |
月々 | 0 | 11,899 | 12,907 |
支払利息 | 0 | 28,364 | 64,652 |
支払総額 | 400,000 | 428,364 | 464,652 |
総額70万のバイクをローンで購入
70万円のバイクをローンで購入する場合、金利や返済期間によって更に総返済額が大きく異なります。長期間のローンを選択すると、金利による追加費用がかさむことに注意が必要です。
現金 | 銀行 | 信販 | |
---|---|---|---|
金利 | 0 | 4.5% | 10% |
月々 | 0 | 20,823 | 22,587 |
支払利息 | 0 | 49,628 | 113,132 |
支払総額 | 700,000 | 749,628 | 813,132 |
バイクローンは120回まで組めるか
バイクローンの支払い回数は最大値で120回と設定しているところもあり、実際に高額なハーレーダビットソンなどの購入で検討されている方もいるかもしれません。
120回(10年間)の返済計画は、長期にわたるため総返済額が大きくなるリスクがあります。
また、長期間のローンはライフスタイルの変化による返済計画の見直しを必要とする場合があります。
ローンの利用と信用情報の影響
ローンの利用は信用情報に記録され、将来的な金融活動に影響を与える可能性があります。
遅延や滞納があると、信用情報が悪化し、他のローンやクレジットカードの利用に影響が出ることもあります。
バイクローンと一括購入はどっちが得?
バイクの購入方法として「バイクローン」と「一括購入」がありますが、どちらが得かは個々の状況により異なります。
この選択をする際には、総コストと手持ち資金の状況を考慮する必要があります。
一括購入の最大の利点は、利息がかからないことです。
一括で支払うことで、追加の費用なしにバイクを手に入れられます。
また、支払いを一度に済ませることで、将来の返済の心配がなくなります。
ただし、大きな金額を一度に支払うことは、一部の人にとって財政的な負担となる可能性があります。
一方でバイクローンは、手持ち資金が少ない場合や資金を他の用途に回したい場合に有利です。
ローンを利用することで、初期費用を分散し、月々の支出を管理しやすくなります。
また、ヘルメットなどの備品もローンに組み込めることもメリットの一つでしょう。
しかし、ローンには利息がかかるため、最終的な総支払額は一括購入よりも高くなる傾向があります。
さらに、ローンの支払い期間中は、財政的な自由度が制限される場合があります。
バイクローンと一括購入のどちらを選択するかは、個人の財政状況、バイクに対する計画、金利状況を考慮して決定することが重要です。
一括購入は総コストを抑えたい方に、ローンは支払いの柔軟性を重視する方に適しています。
自身の財務計画に合わせて、最も賢い選択を行うことが大切です。
バイクローンをやめたほうがいいケースとその対策
バイクローンを利用すべきでないケースもあります。以下では、それらのケースとその対策を紹介します。
- バイクの維持費を見落としているケース
- 任意保険への加入を考慮していないリスク
- 安定した収入がない場合
- 審査の甘いバイクローン
- バイクローン審査に落ちた場合
- バイクローンはやめたほうがいいについてのまとめ
バイクの維持費を見落としているケース
バイクローンを検討している場合、維持費の計算を見落としているケースがあります。
バイクの購入価格以外にも、維持には複数のコストが発生します。
まず、ガソリン代は避けられない定期的な出費です。
また、年間の保険料や税金も重要な要素です。
さらに、車検代や定期的なメンテナンス代も見逃せません。
バイクの種類や使用頻度に応じて、これらの費用は大きく変動します。
具体的には、中型バイクや大型バイクを所有する場合、維持費は月に1万円以上かかることも珍しくありません。
このような維持費を見落としてバイクローンを組むと、月々の返済に加えて維持費の負担が重くなり、財政的なストレスにつながる恐れがあります。
バイクローンを検討する際は、購入コストだけでなく、長期的な維持費もきちんと計算に入れることが重要です。
これにより、無理のない返済計画を立てることが可能となります。
任意保険への加入を考慮していないリスク
バイクローンを考える際、任意保険への加入を見落とすリスクがあります。
バイクの運転には、万が一の事故に備えて任意保険に加入することが非常に重要です。
自賠責保険は法律で加入が義務付けられていますが、これは対人補償のみで、対物や自分自身のケガに関する補償は含まれていません。
任意保険に加入していない場合、事故が起きた際の補償が不十分となり、高額な賠償責任や医療費を自己負担することになる可能性があります。
これは、予期せぬ追加費用となり、財政的な負担が大きくなる原因となり得ます。
さらに、任意保険の料金はバイクの種類や、運転者の年齢や運転歴によって異なります。
保険料は年間で数万円から十数万円にもなりうるため、これを見落としてローンを組むと、計画外の出費に直面することになります。
参考:損保ジャパン|バイク・原付任意保険の契約タイプと保険料について
安定した収入がない場合
安定した収入が無く、支払い日に毎回ちゃんと支払えない可能性がある方は金融機関のブラックリストに載って、他のローンも組めなくなる可能性があるので利用しない方がよいでしょう。
審査の甘いバイクローン
銀行のバイクローンは金利が低いのが魅力的ですが、審査が厳しい傾向にあります。
それに対してディーラーローンや信販系のローンは、メーカーや販売店が積極的に売りたいこともあり、審査は緩めにとなっています。
しかし金利は銀行に比べて高めに設定されている場合が多いのが特徴です。
時折、ディーラーでは1%くらいの低金利のキャンペーンを打ち出して、販売促進を図るケースもあります。
バイクローン審査に落ちた場合
ローンの審査に落ちた場合、まずはその理由を確認しましょう。
信用情報の問題や収入の不足が原因であれば、それらを改善することが次のステップです。
借入がある場合は、給料後に一旦多めに返済して借入額を減らすのも一つの手です。
また、銀行ローンやディーラーローン、信販といったバイクローン以外では、消費者金融などのカードローンといった選択肢もあります。
審査は一番柔軟ですが、金利や支払期間を十分に考慮する必要があります。
バイクローンはやめたほうがいいについてのまとめ
記事のポイントについてまとめます
- バイクローンの利用は金利の負担や長期返済の影響を考慮すべき
- 事故による廃車リスクが高く、廃車になってもローン返済義務が残る
- ローン会社やディーラー名義のバイクは完済まで売却不可
- バイクローンの金利は一般的に高く、返済総額に大きく影響
- 頭金設定はローン総額と月々の返済額を減らし、承認率を高める
- バイクの頭金は購入価格の10~20%程度が一般的
- バイクローンは現金払いに比べて支払い総額が高額になる傾向
- ローンの支払い回数は最大120回まで可能だが、総返済額が大きくなるリスク
- ローン利用は信用情報に記録され、将来の金融活動に影響
- バイクローンと一括購入は個々の状況に応じて得策が異なる
- バイクの維持費や任意保険への加入を見落とすと財政的リスクが高まる
- 安定した収入がなく延滞した場合は金融機関のブラックリスト入りの可能性あり