猫がエビのしっぽを食べたらどうなる?対処法やNGのケースを解説

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飼い猫が目を離した隙に、エビのしっぽを食べてしまったといった経験をしたことのある方は意外と多いのではないでしょうか。

エビの殻の部分や、イカなど消化に悪いものを猫に与えるのはよくないということは、猫の飼い主さんであれば周知の事のことであるがゆえに焦ってしまいます。

本記事では、猫がエビのしっぽを食べた際の潜在的な危険、生のエビと加熱したエビの違い、さらに猫が生のエビを食べてしまった場合の対処法について解説します。

記事のポイント

  1. 猫がエビのしっぽや殻を食べることのリスク
  2. 生のエビを与える際のビタミンB1欠乏症の危険性
  3. エビの安全な加熱方法と猫への与え方
  4. エビの殻が猫の消化器官に与える潜在的な損傷
目次

猫がエビのしっぽを食べたらどうなる?

猫がエビのしっぽを食べたらどうなる?

猫がエビのしっぽや殻を食べてしまうと、消化不良や内部での傷つけが発生するリスクがあります。

これは、エビのしっぽや殻が硬く、猫の消化器官を傷つける可能性があるためです。

特に、生のエビを与えると、消化器官に負担をかけるだけでなく、ビタミンB1の欠乏症を引き起こす酵素が含まれているため、さらに注意が必要です。

  • エビの殻は消化に悪影響を及ぼす
  • 加熱したエビの身は大丈夫
  • エビが好きな理由
  • エビの匂いと猫の反応

エビの殻は消化に悪影響を及ぼす

エビの殻にはキチンという成分が含まれていますが、これが猫の消化器系には適さないことが知られています。

猫の消化管は短く、人間よりも素早く食物を消化します。

しかし、エビの殻のような硬い物質は猫の消化酵素では分解しきれないため、消化不良を引き起こす可能性があります。

加えて、エビの殻が消化管を通過する際に内部の壁を傷つけることがあります。

これが原因で、猫が不快感を覚えることや、さらに深刻な場合には内部出血を引き起こすこともあります。

そのため、もしエビを猫に与える場合は、エビの殻を完全に取り除き、加熱した柔らかい身部分のみを提供することが推奨されます。

こうすることで、猫がエビを安全に楽しむことができ、栄養も吸収しやすくなります。

参考:EPARKペットライフ|【獣医師執筆】猫にエビはあげちゃダメ!症状や対処法を詳しく解説

加熱したエビの身は大丈夫

加熱したエビの身は大丈夫

加熱したエビの身は、猫に与えても問題ありません。

なぜなら、加熱処理によってエビに含まれている有害な酵素や細菌が無効化されるからです。

特に、生のエビに多く含まれるチアミナーゼという酵素は、加熱することでこの酵素の活性を失わせることができます。

また、加熱はエビの消化を容易にします。生のエビは猫の消化システムに負担をかけることがありますが、加熱することでタンパク質が変性し、消化しやすくなります。

このため、猫がエビを安全に楽しむためには、しっかりと加熱し、硬い部分や殻を取り除いた上で、小さく切って与えることが望ましいです。

しかし、ここで注意が必要なのは、加熱したエビも適量を守ることです。エビは高タンパクであり、猫の食事に多くの栄養をもたらしますが、過剰に与えると消化不良や栄養の偏りを引き起こすことがあります。

したがって、加熱したエビを猫に与える際は、その他の食事とバランスを考えることが重要です。

エビが好きな理由

人間には味を感じるための味蕾細胞が約1万個あるのに対し、猫は約500個しか持っていません。

さらに、猫の舌のザラザラした部分には味蕾細胞が存在しないため、猫は味をそれほど鋭敏に感じ取ることができません。

エビが好きな猫は多いようですが、実際のところ味というよりかは、匂いが猫好みなのでしょうね。

エビの匂いと猫の反応

寝てる猫がエビの匂いを嗅いで、夢の中で食べている可愛い動画がありましたので紹介します。

生エビやしっぽを避けて猫に与える

生エビやしっぽを避けて猫に与える

生のエビは猫にとって多くのリスクを伴います。

生のエビは細菌や寄生虫のリスクも高く、猫の健康を著しく損ねることがあります。

  • 生のエビは与えてはいけない
  • 生エビを食べてしまったときの対処法
  • しっぽも1つくらいなら平気?
  • えびせんはよくない
  • 猫がエビのしっぽ食べたのまとめ

生のエビは与えてはいけない

生のエビは与えてはいけない

生のエビを猫に与えることは、いくつかのリスクを伴います。

まず、生のエビに含まれるチアミナーゼという酵素はビタミンB1(チアミン)を分解し、猫にビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。

ビタミンB1は猫の神経系の健康を維持するのに必要な栄養素で、その欠乏は重篤な健康問題を引き起こすことがあります。

加えて、生のエビは細菌や寄生虫の感染源となることがあります。

これらの微生物は、加熱によって殺菌されますが、生の状態では活動的なままで、猫がこれらを摂取することで健康が脅かされることがあります。

特にサルモネラやリステリアなどの細菌は、猫にとって非常に危険です。

さらに、生のエビは消化器官に負担をかける可能性があります。

猫の消化システムは生の魚介類を消化するためには適していないため、消化不良や胃腸の不調を引き起こすことがあります。

このため、もしエビを猫に与える場合は、必ず加熱して、安全に処理した後に与えることが推奨されます。これにより、酵素や細菌が無害化され、猫にとって安全な食品になります。

生エビを食べてしまったときの対処法

もし猫が生エビを食べてしまった場合、飼い主はまず落ち着いて猫の様子を注意深く観察することが重要です。

初めての症状が現れるかもしれませんが、具体的には嘔吐、下痢、食欲不振などが挙げられます。

猫が生エビを食べたことが確認され、アナフィラキシー(急性のアレルギー症状)が見られた場合は速やかに獣医師に相談することが勧められます。

獣医師は猫の症状を評価し、必要に応じて支持療法(水分補給やビタミンの補給など)や特定の治療を行うでしょう。

緊急の対処として、猫を無理に吐かせることは避けてください。

これは猫にさらなるストレスや身体的な危害を与える可能性があるためです。

代わりに、猫が食べたエビの量、時間、および猫が示す任意の症状を正確に記録して、獣医師の診察時に提供することが役立ちます。

2日以上軟便が続いたり、1日以上何も食べない場合は獣医師に診察してもらった方が良いでしょう。

参考:PS保険|猫が生のエビを食べたときの症状と応急処置を獣医師が解説

しっぽも1つくらいなら平気?

過去に私の飼い猫も少し目を離した隙に、エビフライの食べ残したしっぽを泥棒猫したことがありました。

気付いたときには、テーブルの上のある家族四人分のエビフライのしっぽをほとんど食べていたので焦りましたが、幸い大事には至りませんでした。

個体にもよるかもしれませんが、1つくらい盗み食いした程度で元気そうなら、獣医さんへ駆けつけるほどでもないでしょう。

えびせんはよくない

えびせんはよくない

市販のえびせんは人間用のスナックであり、猫にとっては塩分や添加物が多く含まれているため適していません。

たとえ猫が興味を示したとしても、これらは猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、与えないようにしましょう。

猫がエビのしっぽ食べたのまとめ

エビは栄養価が高く、適切に与えれば猫の健康に良い影響を与えることができます。

しかし、生のエビや調理が不十分なエビはリスクを伴うため、常に安全性を確認し、適切な処理と与え方を心掛けることが重要です。

記事のポイントについてまとめます

  • 猫がエビのしっぽを食べた場合、消化不良や内部の傷害のリスクがある
  • エビのしっぽや殻は硬く、猫の消化器官に損傷を与える可能性がある
  • 生のエビに含まれるチアミナーゼはビタミンB1を分解し、欠乏症を引き起こす
  • エビの殻に含まれるキチンは猫にとって消化が困難
  • 猫の消化管は短いため、硬い物質の消化には不向き
  • 消化管を通過する際にエビの殻が内部壁を傷つけることがある
  • エビを猫に与える際は、殻を完全に取り除き、加熱して柔らかくすることが推奨される
  • 加熱したエビの身は猫にとって安全であり問題ない
  • 加熱によりエビの消化が容易になり、タンパク質が変性し消化しやすくなる
  • しかし加熱したエビも適量を守り、猫の食事のバランスを考えることが重要
  • 猫は味覚よりも匂いに敏感であり、エビの匂いに強く反応する
  • 生のエビは細菌や寄生虫のリスクがあり、加熱によってこれらを無効化できる
  • 生エビを誤って食べた場合の対処法としては、猫の状態を観察し、必要に応じて獣医師に相談する
  • 猫が生エビを食べてしまったときは、無理に吐かせずに獣医師の診断を仰ぐ
  • 市販のえびせんは猫にとって塩分や添加物が多く含まれており適していない
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