楽天モバイルのプラチナバンドはどうなる？無理？いつからかを解説

楽天モバイルがついにプラチナバンドを獲得し、モバイル通信市場における新たな時代が始まろうとしています。

多くのユーザーが思う、楽天モバイルのプラチナバンドはどうなる？という疑問について、この記事では楽天モバイルの未来を徹底解析します。

プラチナバンド獲得の背景から始まり、いつからサービスが開始されるのか、またどの機種が対応しているのかに至るまで、あらゆる側面を掘り下げていきます。

楽天モバイル プラチナバンドの獲得が、ユーザー体験にどのような変化をもたらすのか、そのリアルな現実に迫ります。

楽天モバイルのプラチナバンドはどうなる：展望と現実

楽天モバイルは念願のプラチナバンド獲得

総務省は2023年10月23日、楽天モバイルが待望のプラチナバンド「700MHz」帯の周波数割り当てを正式に獲得したことを発表しました。

これまで楽天モバイルは、4G LTEの周波数帯域として1.7GHz帯のみを活用してきました。

しかし他の主要3社（NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク）が保有する複数の周波数帯域と比較すると、競争面で不利な状況が指摘されていたのです。

この新たなプラチナバンドの割り当ては、楽天モバイルにとって大きなターニングポイントです。

これにより、同社はこれまでの不利な立場を打開し、広範囲にわたり高品質な通信サービスを展開する基盤を築くことが期待されています。

楽天モバイルのプラチナバンドとは

プラチナバンドは、携帯無線通信の分野で特に重要な700MHz～900MHzの周波数帯域を含む電波帯域のことを指します。

このプラチナバンドは、その物理的特性により、ビルや山などの障害物に遮られることなく、電波が回り込んで届きやすいという優れた特徴を持っています。

そのため、地下や屋内、山間部など電波の伝搬が難しい場所でも安定した通信が期待できるのです。

これがプラチナバンドの呼称の由来です。

楽天モバイルに割り当てられた700MHz帯は、モバイル通信において価値が高い周波数帯の一つです。

この帯域は、その伝播特性により、都市部のビル群や地下、山間部など電波が届きにくい場所でも安定した通信が可能です。

楽天モバイルのプラチナバンドはいつからサービス開始？

楽天モバイルはプラチナバンドのサービス開始時期を当初2026年3月と計画していましたが、これは最初の予定にすぎません。

新たに割り当てられたプラチナバンドの3MHz幅（770MHz～773MHz）を活用したサービス展開に向けて、楽天モバイルは積極的に準備を進めており、実際のサービス開始は2024年中に前倒しになる可能性があります。

この自前のプラチナバンドを活用することは、楽天モバイルにとって初めての試みであり、通信エリアの拡大や通信品質の向上が期待されています。

さらに、楽天モバイルは令和15年度末までに特定基地局への544億円の設備投資を予定しています。

これは全国的なエリア展開とネットワーク品質の向上を目指す大規模な投資計画であり、プラチナバンドの運用開始に向けた基地局増設などへの投資が行われます。

一方、楽天モバイルはKDDIとのローミング協定を2026年9月まで延長しており、その期間中はAU回線を利用する可能性が指摘されています。

この協定は、プラチナバンドの運用が本格化するまでの移行期間として機能すると考えられます。

楽天モバイルのプラチナバンド対応機種

楽天モバイルのプラチナバンド、正確には700MHz帯のBand28に対応する機種の範囲は広く、他のキャリアで発売されていたものも含め、ほとんどの最近のスマートフォンがこの帯域に対応しています。

具体的に、2015年以降に発売されたほとんどのiPhoneおよびAndroid端末はBand28に対応しています。

例えば、iPhoneシリーズではiPhone 6以降のモデルがこのバンドに対応しており、Android端末でも多くの最新モデルがBand28をサポートしています。

ただし、iPhone 5s以前やXperia Z2以前、Galaxy S5以前、AQUOS ZETA以前のような古いモデルや一部の海外製スマートフォンはBand28に対応していない可能性があります。

これらの端末を使用している場合、プラチナバンドの恩恵を受けるためには機種変更が必要となります。

今お使いの端末が対応しているか気になる方は、取扱説明書や製品仕様ページ、またはインターネットで「機種名 + Band28」と検索することで確認できます。

楽天モバイルのバンド28とは

バンド28は、700MHz帯の周波数帯域を指し、LTE（Long Term Evolution）通信のための国際規格「3GPP」に基づいています。

このバンドは、その広範囲のエリアカバー能力から「プラチナバンド」として知られており、NTTドコモ、KDDI／沖縄セルラー電話、ソフトバンクの大手3社にそれぞれ上下10MHz幅の帯域が割り当てられています。

この帯域は、その特性上、建物の中や地下、山間部などの電波が届きにくいエリアでの通信にも強く、高い信頼性を提供します。

日本国内において、LTE通信で利用可能な周波数帯の中で、3GPPにより3MHzシステムが規定されている帯域は、700MHz帯（Band 28）を含む4つです。

残りの3つは800MHz帯（Band 26）、900MHz帯（Band 8）、及び1.7GHz帯（Band 3）となります。

これらの帯域は、各々異なる特性を持ち、モバイル通信におけるさまざまな要求に応えるために設計されています。

このバンドの利用によって、楽天モバイルは都市部のビル群や地下施設、山間部など、従来の高周波数帯では通信が困難だった地域でのサービス提供が可能になると見込まれています。

したがって、バンド28の獲得は楽天モバイルにとって重要なステップとなり、そのサービスの品質と範囲を大幅に拡大することが期待されています。

楽天モバイル プラチナバンド どうなる：ユーザーの期待と不安

楽天モバイルはプラチナバンド無理？

楽天モバイルが獲得した700MHz帯のプラチナバンドは、わずか3MHz幅となっています。

これは、他の大手通信キャリアが割り当てられている20MHz～25MHz帯と比較すると非常に狭い帯域です。この帯域幅の狭さが、楽天モバイルの通信環境にどのような影響を与えるのか心配する声も上がっています。

一般的に、帯域幅が広いほど、その通信ネットワークはより多くのデータを処理でき、より多くのユーザーを同時にサポートする能力が高まります。

楽天モバイルの3MHzという帯域幅は、理論上で約1,000万人前後のユーザーを収容する能力しかないのではと言われています。

これは、都心部など人口密度が高く、多くのユーザーが同時にネットワークを利用する場合、通信の混雑や遅延が発生する可能性があることを示唆しています。

プラチナバンドは拾いすぎるという弱点もあり、ドコモでも都心部の人が密集している地域では、プラチナバンドばかり拾いすぎて低速になってしまうという事象が近年起きており、狭い帯域幅の楽天モバイルのプラチナバンドが十分な通信品質を提供できるかについて疑問が持たれています。

楽天モバイルのプラチナバンドは、通信の質を向上させるために設計されていますが、その帯域幅の限界により、特にデータを多用する時間帯や場所では、通信速度の低下や圏外が発生するリスクがあります。

この問題に対処するためには、楽天モバイルが基地局の密度を増やし、通信ネットワークを最適化することが必要です。

また、データトラフィックの管理やユーザーごとの帯域の割り当てなど、技術的な解決策を講じることで、この帯域幅の限界を補うことが期待されています。

しかし、楽天モバイルのプラチナバンドの帯域幅が他社に比べて狭いことは一定の懸念を引き起こしていますが、適切な技術的対策とネットワーク管理により、これらの課題を克服する可能性は十分にあります。

楽天モバイルは今後、この新しい帯域を活用して通信品質を向上させるための努力を続けることが期待されています。

 

楽天モバイルはプラチナバンド不要？

楽天モバイルを実際に使用している筆者は、最強プランのＳＩＭをフリマサイトで3,000円ほどで購入したFS030Wに入れて使用していますが、現状でも十分満足しています。

下記は品川区のビル鉄筋7F（ビルに囲まれている）での速度。

※外で使う時は建物の中やトンネルなど圏外になる時はありますが許せる範囲。

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プラチナバンド獲得の大手キャリアとの競争

後発として奮闘中の楽天モバイルは2023年12月26日に600万回線を突破しました。

大手三社と比較すると2024年1月現在では十分の一ほどですが、これからどのようにシェアを奪っていくのか楽しみです。

キャリア	契約数
NTTドコモ	88,509,400
au	65,946,700
ソフトバンク（ワイモバイル含む、PHS除く）	53,001,600

参考：携帯電話契約数｜一般社団法人 電気通信事業者協会（TCA）

 

楽天モバイルのプラチナバンドへの期待とリアルな見方

プラチナバンドの導入により楽天モバイルは、市場でのポジショニングを大きく変える可能性があります。

一方で、技術的な課題や市場の反応など、克服すべき多くの課題も存在します。

これらを踏まえた上で、楽天モバイルのプラチナバンド導入は、通信業界における大きな一歩であると言えるでしょう。

ユーザーにとっては、通信品質の向上やサービスの多様化という形で、その恩恵を実感することが期待されます。

このように楽天モバイルのプラチナバンド導入は、多くの期待とともにいくつかの懸念も生じさせています。

しかしながら、その潜在能力と市場への影響は非常に大きいと見られています。

今後の楽天モバイルの動向は、携帯業界における競争の激化とともに注目されるでしょう。

ユーザーとしては、楽天モバイルのサービス向上に期待しつつ、その進化を見守りたいです。

楽天モバイルのプラチナバンドはどうなるについてのまとめ

記事のポイントについてまとめます

• 総務省は2023年10月23日に楽天モバイルのプラチナバンド獲得を発表
• 楽天モバイルはこれまで1.7GHz帯のみを使用、他社との競争面で不利
• 新プラチナバンドにより、広範囲での高品質な通信サービス展開が期待される
• プラチナバンドは700MHz～900MHzの周波数帯、障害物に強い特性を持つ
• 700MHz帯のプラチナバンドは地下や屋内、山間部での通信に強い
• サービス開始は当初2026年3月予定だが、2024年中に前倒しの可能性あり
• 累計544億円の設備投資予定、全国的なエリア展開とネットワーク品質向上目指す
• プラチナバンド対応機種は2015年以降のほとんどのiPhone・Android端末
• 楽天モバイルの700MHz帯の帯域幅は3MHzと狭く、他社比で通信混雑の懸念あり
• 技術的対策とネットワーク管理により、帯域幅の限界を補うことが期待される
• プラチナバンドの導入は楽天モバイルの市場ポジションを大きく変える可能性あり