日本の政治の舞台で最も重要なポジションである総理大臣。
その在任期間は、国の政治状況や国際関係、そして総理大臣自身の能力やカリスマによって大きく左右されます。
本記事では、歴代総理大臣の在任期間 のランキングワースト（短い）をランキング形式で紹介し、特に在任期間が短かった総理大臣に焦点を当てて、その背景や短命政権となった原因について深く掘り下げています。
記事のポイント
- 日本の歴史上、在任期間が短かった総理大臣のトップ10リストとそれぞれの在任期間。
- 在任期間が短かった総理大臣が直面した主な政治的、社会的、または個人的な問題や困難。
- 総理大臣の任期の法律的枠組みや、任期の長さに影響を与える可能性のある要因。
- 支持率の低さと総理大臣の任期の長さとの関係、及び特定の総理大臣の任期の長さに影響を与えた政治的なスキルやリーダーシップの要因。
歴代総理大臣 在任期間 ランキング ワーストの紹介
- 総理大臣の在任期間短いランキング
- 総理大臣 在任期間 最長
- 総理大臣の任期とは？
- 歴代総理大臣の任期の平均
- 現代の総理大臣と在任期間
総理大臣の在任期間短いランキング
第1位 東久邇宮稔彦（54日）
第2位 羽田孜（64日）
第3位 石橋湛山（65日）
第4位：宇野宗佑（69日）第5位：林銑十郎（123日）第6位：鈴木貫太郎（133日）第7位：阿部信行（140日）第8位：犬養毅（156日）第9位：清浦奎吾（157日）第10位：米内光政（189日）
総理大臣 在任期間 最長
第1位 安倍晋三（3188日）
第2位 桂太郎（2886日）
第3位 佐藤栄作（2798日）
第4位：伊藤博文（2720日）第5位：吉田茂（2616日）第6位：小泉純一郎（1980日）第7位：中曽根康弘（1806日）第8位：池田勇人（1575日）第9位：西園寺公望（1400日）第10位：岸信介（1241日）
総理大臣の任期とは？
憲法や法律では明確な任期は設定されていません。
総理大臣の任期は、一般的には衆議院議員の任期と連動しており、最長でも4年間と定められています。
再選されれば、その後も総理大臣を続けることは可能で、理論上は何年でも続けることができます。
ただ、衆議院が解散された場合や、内閣不信任決議が出された場合などは、任期が短くなる可能性があります。
また、政党内の事情や健康問題などで途中で退任するケースも少なくありません。
ちなみに※自民党総裁の任期は3年で、連続は3期（9年）までですので、9年が自民党政権下の実質的な最長任期となります。※2023年現在
歴代総理大臣の任期の平均
歴代の総理大臣の在任期間の平均は約2年と言われています。
しかし、この数字は時代背景や政治状況によって大きく変動するため、一概には言えない部分もあります。
例えば、戦時中や経済危機の際には、総理大臣の交代が頻繁に起こる傾向があります。
現代の総理大臣と在任期間
戦後の総理大臣の中で最も長く在任しているのは、安倍晋三であり、彼は約8年間にわたって総理大臣を務めました。
安倍晋三の在任期間は、日本の政治が比較的安定していた時期であり、多くの重要な政策が実施されました。
しかし、健康上の理由で退任し、その後の総理大臣は、短期間で交代する傾向が見られています。
歴代総理大臣 在任期間 ランキング ワーストの分析
- 歴代総理大臣のワースト支持率
- 歴代総理大臣ワースト支持率と任期の関係
- 在任期間が短かった理由
- 歴代総理大臣の在任期間ランキングワーストのまとめ
歴代総理大臣のワースト支持率
戦後の支持率の低い内閣と言えば、森内閣、竹下内閣、宮澤内閣、麻生内閣、菅（かん）内閣などが挙げられます。
歴代総理大臣ワースト支持率と任期の関係
支持率の低さは総理大臣の任期にどのように影響するのか、歴史的な事例を通じて探る試みを行いました。
特に支持率が低かった5人の総理大臣の任期をピックアップし、その任期の長さと支持率の関係を分析しました。
結果として、低支持率は必ずしも短い任期を意味するわけではないが、一定の影響は見受けられました。
森喜朗（387日）48位
支持率の低さは、政策の不人気や内閣の不祥事に起因していた。しかし、387日という任期は、他の総理大臣と比較しても中程度の長さであった。
竹下登（576）34位
竹下登内閣は一定の支持を保ちつつも、政治的な動きや外部環境の変化により任期が終了。576日という任期は、比較的長めであった。
宮澤喜一（644）29位
支持率の低下は経済政策の失敗や政治スキャンダルによるもので、644日という任期は他の総理大臣と比較しても長い部類に入る。
麻生太郎（358）53位
麻生太郎内閣は経済危機の最中に発足し、支持率は低迷。しかし、358日という任期は中程度の長さであった。
菅直人（452）49位
菅直人内閣は東日本大震災の対応などで支持率が低下。452日という任期は、他の総理大臣と比較しても中程度の長さであった。
これらの事例から、支持率の低さが任期の短さに直結するわけではないが、政治的な状況や外部環境の変化、そして政策の成功や失敗が任期の長さに影響を与えることが確認できました。
また、各総理大臣の政治的なスキルやリーダーシップも、任期の長さに影響を与える重要な要因であることが伺えます。
※順位は任期の長さランキング
在任期間が短かった理由
歴代総理大臣の中で特に在任期間が短かったケースを調査し、その背景には多様な要因が絡んでいることが明らかになりました。
支持率の低さも一因となっているものの、政治的・社会的状況や個人的な事情が大きく影響しているようです。
東久邇宮稔彦
羽田孜
細川内閣の辞任を受けて、同じ非自民・非共産の枠組みで政権を引き継いだが、日本社会党の連立からの離脱により少数与党としてスタートし、在任64日で退陣を余儀なくされた。
石橋湛山
老人性急性肺炎で倒れ、予算審議に出席できないことの責任をとって辞表。
宇野宗佑
発足直後に首相宇野宗佑自身の女性スキャンダルが発覚、1989年7月の参議院選挙で自由民主党が惨敗し、その責任をとって退任。
林銑十郎
昭和12年度予算が可決されたのを見て、政党のあり方が政府に対して翼賛的ではないとし、議会刷新の必要性に鑑み、衆議院を解散。
鈴木貫太郎
昭和天皇の「聖断」を契機にポツダム宣言を受諾，無条件降伏を行った。 8月15日の降伏と同時に総辞職。
阿部信行
政党の内閣不信任運動がおき，総辞職。
犬養毅
五・一五事件にて暗殺。
清浦奎吾
超然主義との批判を受け、選挙に大敗したため総辞職。
米内光政
大政翼賛会の設立の反対と、ドイツとの軍事同盟に反対した件で、 当時陸軍省軍務局長によって総辞職させられた。
歴代総理大臣の在任期間ランキングワーストのまとめ
記事のポイントについてまとめます
- 東久邇宮稔彦は54日間の短期間で、GHQとの対立により総辞職を選択
- 羽田孜は64日間で、連立政権の離脱により退陣を余儀なくされた
- 石橋湛山は65日間で、健康問題により辞任を選択
- 宇野宗佑は69日間で、女性スキャンダルと選挙惨敗により退任
- 林銑十郎は123日間で、政党の翼賛的な態度に疑問を持ち衆議院を解散
- 歴代総理大臣の在任期間の平均は約2年で、時代背景や政治状況により変動する可能性あり
- 総理大臣の任期は法律で明確に定められておらず、衆議院議員の任期と連動し最長でも4年間
- 総理大臣の任期は再選により延長可能で、理論上何年でも続けることが可能
- 自民党総裁の任期は3年で、連続は3期（9年）までと定められている（2023年現在）
- 安倍晋三は戦後の総理大臣の中で最も長く在任し、約8年間にわたって総理大臣を務めた
- 支持率の低さが任期の短さに直結するわけではないが、政治的状況や外部環境の変化が影響を与える
- 各総理大臣の政治的スキルやリーダーシップも任期の長さに影響を与える重要な要因である