後藤良次の生い立ち~現在:稲川会、映画『凶悪』の上申書事件まで

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後藤良次は、暴〇団稲川会に所属していたヤ〇ザで、多数の犯罪事件において重要な役割を果たしてきた人物として知られています。

彼の生い立ちから犯罪の世界への足跡、そして映画『凶悪』で描かれた上申書事件まで、後藤良次の人生は多くの暗黒面を含んでいます。

映画『凶悪』は、後藤良次が告発した上申書事件を基にしており、彼の犯罪歴とその背後にある動機を探ることで、観客に深い衝撃を与えています。

私の今まで見てきた邦画のなかで一番記憶に残るものとなっていますね。

この記事では、後藤良次の犯罪歴、稲川会での彼の立場と、映画『凶悪』で取り上げられた上申書事件、共犯者の三上静夫(先生)に焦点を当てて、彼の人生とその影響について詳しく探ります。

実際稲川会の現役の方から伺った、娑婆にいた頃の後藤良次のエピソードも入っています。

記事のポイント

  1. 後藤良次の犯罪歴と暴力団での出世
  2. 後藤良次の人物像と性格
  3. 上申書殺人事件と後藤良次の関与
  4. 後藤良次の法的問題と影響
目次

後藤良次:犯罪の背後にある人物像

  • 後藤良次の少年時代:裏社会への足跡と犯罪歴の深化
  • 稲川会と後藤良次:暴〇団での出世
  • 後藤良次の実家:ペットショップ経営の一家
  • 後藤良次の性格
  • 〇刑判決
  • 後藤良次と三上静男(先生)

後藤良次の少年時代:裏社会への足跡と犯罪歴の深化

後藤良次は、中学時代から裏社会と繋がりを持っていました。彼の犯罪歴は14歳から始まり、その後も犯罪行為に手を染め続けました。具体的には以下のような経歴があります。

  • 1972年(14歳): 窃盗と暴力行為により、千葉県の初等少年院に1年間入所。
  • 1974年(16歳): 稲川会系の幹部と知り合い、暴〇団の組員となる。
  • 1976年(18歳): 窃盗と器物損壊で山形県警に逮捕され、山形の中等少年院に入所。
  • 1977年(19歳): 器物損壊で再逮捕され、小田原少年院と久里浜特別少年院に入所。
  • 1979年(20歳): 久里浜特別少年院で職員とトラブルになり暴行を働く。公務執行妨害と傷害で逮捕され、懲役1年4ヶ月の判決を受け、水戸少年刑務所に入所。

このように、後藤良次は少年時代から多くの犯罪に手を染め、少年院や少年刑務所での生活が長かった。

特に、20歳時点での逮捕歴はトータル7回、前科2犯となっています。この経歴からも、後藤良次がどれだけ裏社会と深く関わっていたかが明らかです。

稲川会と後藤良次:暴〇団での出世

稲川会と後藤良次:暴〇団での出世

後藤良次は16歳で稲川会系の暴〇団組員になり、その後も犯罪を重ねていました。具体的には、

  • 1981年(22歳):窃盗・器物損壊・住居侵入で逮捕。懲役10ヶ月で水戸少年刑務所に入る
  • 1982年(23歳):恐喝で逮捕されるが、起訴猶予処分となる
  • 1987年(28歳):水戸に稲川会系の支部を作り、支部長になる

このように、暴〇団内での出世も目覚ましいものがありました。

後藤良次は、16歳で稲川会系の暴〇団に加入し、その後も犯罪活動を続けました。彼の犯罪歴は多岐にわたり、特に以下のような重要な出来事があります。

  • 1981年(22歳): 窃盗、器物損壊、住居侵入の罪で逮捕され、懲役10ヶ月の判決を受け、水戸少年刑務所に収監。
  • 1982年(23歳): 恐喝で逮捕されるも、起訴猶予処分となる。
  • 1987年(28歳): 水戸に稲川会系の支部を設立し、支部長に就任。
  • 1990年(31歳): 住吉会系の組長を射〇し、自ら出頭。しかし、証拠不十分で不起訴。
  • 1992年(33歳): 前橋に戻り、稲川会の総長の直参となる。この時点での逮捕歴はトータル7回、前科は2犯です。

後藤良次は、暴〇団内での出世が目覚ましい一方で、その手段は極めて違法かつ危険なものでした。特に、住吉会系の組長を射〇した事件では、彼の危険性が如実に表れています。このように、後藤良次の暴〇団での出世は、多くの犯罪と密接に関連していました。

後藤良次の実家:ペットショップ経営の一家

後藤良次は1958年7月24日に栃木県宇都宮市で生まれで、3人兄弟の次男として、一見平凡な家庭で育ちました。

実家は宇都宮市内で長い歴史を持つペットショップを経営しており、現在も営業を続けているそうです。

後藤良次は中学卒業後、高校には進学せず、家業のペットショップを手伝っていました。

しかし、この時期は「家事手伝い」状態に近く、少年院から出所した後に実家を手伝っていたとされています。

後藤良次の性格

後藤良次の性格

ヤ〇ザも恐れる性格

後藤良次はとても短気で、カッとなると衝動的に行動するタイプでした。

カッとなると、怒りに任せて簡単に人を〇してしまうという残忍で冷酷な〇人犯だったのです。

実際に追い込みをかけられたヤ〇ザの話で、あまりの恐ろしさにスーパーに逃げ込み、お菓子のラックの下で後藤良次が通り過ぎるのを待ったらしいよ、というエピソードを現役の方から伺いました。

同業のヤ〇ザからですら恐れられていた人物ということですね。

身内を思いやる気持ちも

後藤良次は、舎弟を大事にしたり、内縁の妻を大事にするといった人情にあつい一面もありました。

身内には優しく、一度敵とみなしたら、とことん追い込むといったところでしょう。

〇刑判決

後藤良次は水戸市男性〇害事件・宇都宮男女4人〇傷事件で逮捕され、一審・二審で〇刑判決を受けました。

その上で、さらに2件の〇人事件と1件の〇体遺棄事件に関与していることを告白しました。このような異例の状況が世間の注目を集めました。

後藤良次と三上静男(先生)

後藤良次と三上静男(先生)

最凶コンビ誕生

三上静男は、とても悪知恵が働くサイコパスで、お金の為なら簡単に人を〇害できる人物でした。

後藤は三上に冷酷なお金の稼ぎ方を教わり、最凶のコンビが誕生したわけですが、後藤はそんな三上を慕い、敬意をこめて先生と呼んでいました。

犯罪の実行

後藤良次は三上静男と共に数々の犯罪を犯しており、その中でも特に注目すべきは映画にもなった「上申書〇人事件」です。

この事件では、三上静男が主犯であり、後藤良次は協力者でした。

金銭的動機と裏切り

三上は後藤に対して約束を守らなかった。

例えば、三上は後藤良次に2500万円+3000万円を支払うと約束していたが、実際には1円も支払いませんでした。

約束の裏切りと怒り

三上静男は後藤良次の舎弟の面倒を見ると約束していたが、実際にはその舎弟を自〇に追い込み、その財産を処分していました。

これに対して後藤良次は怒りを感じ、三上静男の犯行を公にしたのです。

後藤良次:告白した上申書〇人事件とその影響

後藤良次:告白した上申書〇人事件とその影響

  • 上申書〇人事件①石岡市焼却事件:後藤良次の告白と金銭的動機
  • 上申書〇人事件②北茨城市生き埋め事件:衝撃の事実
  • 上申書〇人事件③日立市ウォッカ事件:後藤良次の関与
  • 〇刑判決:後藤良次の〇刑回避戦略と被害者への無配慮
  • 現在
  • 映画「凶悪」(2013年)
  • 後藤良次についてのまとめ

上申書〇人事件①石岡市焼却事件:後藤良次の告白と金銭的動機

金銭的動機と後藤良次の関与

1999年11月中旬、後藤良次は三上静男(通称「先生」)から「人を〇してしまった」という衝撃の電話を受けました。

三上静男は、ある男性に金を貸していたが、返済のトラブルが発生。

その結果、男性をネクタイで絞〇してしまったと告白します。

後藤良次は三上から480万円の借金があり、その借金を帳消しにするとともに、200万円の報酬が提示されました。

遺体処理の手口

後藤良次と三上静男は、茨城県石岡市にある工務店経営者Aの男性に相談し、その男性の会社にある焼却場で遺体を処分することに決定。

三上と後藤は被害者の遺体を後藤の車に乗せ、工務店経営者Aの会社まで運びました。

その後、男性Aが被害者の遺体に灯油をかけ、三上が火をつけて遺体を焼却しました。

金銭的利益とその分配

この事件で三上静男は億単位のお金を入手していることが分かっています。

具体的な配分については、三上静男が2000万円、工務店経営者の男性Aが4000万円、後藤良次が2500万円でした。

しかし、後藤良次はこの2500万円を受け取っていません。

その理由は、後藤良次が次の2つの〇人事件で逮捕されたからです。

このように、後藤良次は金銭的な動機と借金の帳消し、さらに報酬として200万円を得る見込みで、三上静男の犯罪に協力していました。

しかし、その後の逮捕により、彼が得るはずだった金銭的利益は手に入れられなかったのです。

上申書〇人事件②北茨城市生き埋め事件:衝撃の事実

上申書〇人事件②北茨城市生き埋め事件:衝撃の事実

背景と犯罪計画の概要

後藤良次と三上静男は、水戸市内の偕楽園近くの駐車場で被害者男性と落ち合いました。

この被害者は70代の男性で、家族も親しい友人もいない孤独な存在でした。三上静男がこの男性をターゲットに選んだ理由は、彼が億単位の土地を所有していたからです。

〇害と拉致の手口

被害者男性に暴行を加え、ロープで縛って後藤の車のトランクに押し込みました。

その後、三上が所有する北茨城市の山間部にある土地に行き、穴を掘って被害者男性を生き埋めにしました。

犯罪後の資産分配

この事件によって得られた土地を売却し、その売却代金を山分けしました。

具体的には、後藤には1200万円、三上には3000万円が分配されました。

未解決の謎と疑問点

この事件にはまだ多くの未解決の謎があります。

例えば、後藤良次の告白によると、遺体は三上の土地に埋められていたが、事件発覚を恐れた三上が遺体を移動させた可能性も指摘されています。

法的な問題と影響

この事件は、後藤良次が他の犯罪で逮捕された際に告発されましたが、遺体が見つからないために立件ができない状況にあります。

上申書〇人事件③日立市ウォッカ事件:後藤良次の関与

上申書〇人事件③日立市ウォッカ事件:後藤良次の関与

事件の背景と後藤良次の役割

日立市ウォッカ事件は、上申書〇人事件の一つであり、後藤良次もこの事件に関与していました。

この事件は、工務店経営の男性Aが部下Cから借金をお願いされたことがきっかけで発生しました。

後藤良次は、この事件においても三上静男と共に犯罪を行っていたとされています。

金銭の動きと後藤良次の受け取り拒否

この事件においても、後藤良次は金銭的な利益を得る予定でした。

具体的には、後藤良次には2500万円の分け前が約束されていました。

しかし、この金額を受け取っていないとされています。

その理由は、後藤良次が他の〇人事件で逮捕されたからです。

事件の特異性と裁判

この事件は、上申書〇人事件の中で唯一、遺体が見つかっているために起訴され、裁判が行われています。

これは、他の事件とは異なる特異な点であり、後藤良次の犯罪歴においても重要な位置を占めています。

事件後の男性Aの〇と疑惑

この事件に関与した工務店経営の男性Aは、後藤良次が上申書〇人事件を上申した後の2006年12月31日に交通事故で亡くなりました。

この〇は事故〇として処理されましたが、捜査の手が迫ってきたことによる自〇とも言われています。

〇刑判決:後藤良次の〇刑回避戦略と被害者への無配慮

後藤良次は〇刑を回避するために極端な手段に出ました。2005年に一審・二審で〇刑判決が下され、上告審が進行中である最中に、新たな犯罪—上申書〇人事件—を告発しました。

この告発は裁判を引き延ばす戦略とされ、最高裁で〇刑が確定する前に新しい罪を告白することで、〇刑執行を遅らせようとしたのです。

後藤良次は「心情の安定」を求め、〇刑制度に対しても「廃止すべき」という意見を持っていました。

しかし、これは彼がこれまでに奪った多くの命に対する配慮が全くないと言えます。

後藤良次のこの自己中心的な行動は、被害者やその家族にとっては非常に冷酷であると評されています。

生への執着

後藤良次が上申書〇人事件を告発した理由には、生への強い執着があったと言われています。

後藤良次は、どうしても〇刑になりたくないという強い気持ちがあり、そのために三上静男の犯行を告発したのです。

このように、後藤良次と三上静男の関係は単なる犯罪の共犯者以上の深いものがあり、その背後には金銭的動機、約束の裏切り、怒り、そして生への執着が絡んでいます。

後藤良次の現在

後藤良次は2023年8月現在、〇刑は確定していますが、まだ執行はされておらず再審請求中で、関東管区のため小菅の東京拘置所に収監されています。

〇刑というのは、受刑者の生命を奪うときが刑の執行という認識があり、刑を執行される前の〇刑囚の後藤良次は、まだ未決囚の扱いになるのです。

拘置所内では裁判の判決を待つ間の人は未決囚、刑が確定した人は既決囚(俗称あか落ちという)と呼び、待遇が大きく異なります。

被告人と受刑者の違いですので、未決囚は当然刑務作業などある訳もなく、房の中で雑誌や新聞、お菓子や文具など様々なものを購入することができ、就寝時間以外は自由にそれらを食べたり使用したりできるのです。(服装もほぼ自由です)

〇刑囚は独居房で刑の執行を待ちますので、膨大な暇な時間を消化するのに絵画や書道などの芸術に目覚める人も少なくありません。

後藤良次もその一人で絵画を趣味にしているようですね。

 

映画「凶悪」(2013年)

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  • 監督: 白石和彌
  • 脚本: 高橋泉、白石和彌
  • キャスト:
    • 山田孝之(ジャーナリストの藤井役)
    • ピエール瀧(後藤良次役)
    • リリー・フランキー(「先生」役)
    • 池脇千鶴

作品内容

映画は1999年に起きた「上申書〇人事件」を基にしています。

獄中の〇刑囚後藤良次が告発した〇人事件を描いています。

後藤良次は元暴〇団組長で、彼が提出した「上申書」によって、三上静男という人物が〇人事件の首謀者として告発されました。

個人的にセールストーク抜きで、今まで見た邦画で一番衝撃的で、文庫本まで読んでしまいました。

評価と影響

映画は社会的な話題を呼び起こし、多くの賞を受賞しました。

特に、ピエール瀧とリリー・フランキーの演技が高く評価されました。

この映画は実際の事件を基にしているため、その衝撃度は非常に高いです。

後藤良次についてのまとめ

記事の本文をまとめました。

  • 後藤良次は中学時代から裏社会と繋がりを持ち、14歳から犯罪活動を開始
  • 16歳で稲川会系の暴〇団に加入し、その後も犯罪を重ねて出世
  • 三上静男との関係で多くの犯罪を共に計画し実行、特に金銭的動機が強く見られる
  • 石岡市焼却事件や北茨城市生き埋め事件など、数々の重大な犯罪に関与
  • 三上静男との間に約束の裏切りや怒りが生じ、それが犯罪の告発につながる
  • 上申書〇人事件を告発し、〇刑執行を遅らせる戦略を取る
  • 〇刑制度に対して「廃止すべき」という意見を持ち、生への強い執着が見られる
  • 2023年8月現在、〇刑は確定しているが執行はされておらず、再審請求中
  • 映画「凶悪」(2013年)では後藤良次の犯罪活動が描かれている
  • 後藤良次の実家は、宇都宮市でペットショップを経営する一家に生まれ育つ
  • 性格は非常に短気で衝動的、特に怒りが爆発すると非常に危険な行動を取ることが知られている
  • 身内や舎弟を大切にする一面もあり、特に内縁の妻に対する思いやりが見られる

 

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